
ねぇ、ニュースで大阪万博の足湯とか噴水から“レジオネラ菌”が検出されたって見たんだけど……。



このニュースだよね?


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250605/k10014826901000.html (NHKニュース)



そう、これ。浄水処理とかってされていなかったの?



それ、すごく大事な問題だよ。2025年6月、大阪万博の“水の広場(Water Plaza)”でレジオネラ菌が基準の最大20倍も検出されたんだ。
事件の概要
- 日時:2025年6月上旬
- 場所:大阪・関西万博会場「水の広場(Water Plaza)」
- 内容:足湯プールと噴水ショーの水から「レジオネラ属菌」が検出
- 濃度:基準の最大20倍以上のレベル
このため、施設は一時閉鎖。消毒・水の全交換・フィルター点検などの緊急措置が取られました。



えっ、そんなに?レジオネラ菌って聞いたことあるけど、怖い菌なの?



レジオネラ菌は主に水の中で存在していて、菌自体は自然界のどこでにでもいるような、そんな特別な菌じゃないんだよ。



じゃあ大したことないってこと?



実はそうでもないんだ。レジオネラ菌は、貯めた水の中でよく繁殖する細菌で、人が吸い込むと肺炎を引き起こすことがあるんだ。
“レジオネラ肺炎”って聞いたことない?



ああ……病院とか温泉でも注意されてるやつだよね。



そうなんだ。原因は水循環の不備とフィルター管理の甘さが疑われてるよ。今回は噴水や足湯プールの水から出たから、空中拡散のリスクもあるとして使用を中止して洗浄対応したんだって。
レジオネラ菌とは?
特性 | 内容 |
---|---|
名称 | レジオネラ属菌(Legionella) |
生息条件 | 25~45℃のぬるま湯、かつ水が滞留している環境 |
感染経路 | 水のエアロゾル(霧状の飛沫)を吸い込むことで感染 |
主な症状 | 高熱、咳、肺炎(重症化で死亡例も) |
潜伏期間 | 約2~10日間(免疫が弱い人は特に危険) |



怖いなぁ……。でも、どうしてそんな菌が増えるの?



レジオネラ菌は25〜45℃くらいのぬるま湯が大好きなんだ。人が使う設備ってこの温度になりやすくて、水が滞留してたり、配管に汚れがあると爆発的に増えるんだよ。
なぜ発生したのか?(推定要因)
- 施設が仮設・季節限定であったため、設計・管理体制に緩みがあった可能性
- 水の循環不全・消毒剤の濃度不足・フィルター清掃不十分
- 日差しによる水温上昇や利用頻度の増加



ってことは、家庭の給湯器とかお風呂も危ない?



その通り!家庭でもシャワーヘッド・加湿器・ジャグジー・ウォーターサーバーなど、知らないうちに菌の温床になってることがあるよ。でも安心して、定期的に掃除したり、70℃以上で殺菌すれば大丈夫!



そうかぁ……“水”って見た目がきれいでも、中に菌がいるかもしれないんだね。



これは万博だけじゃなく、家の中でも気を付けないといけないんだよ。例えば安全と言われるウォーターサーバーも、長い間使っていなかったり、ちゃんとメンテナンスをしていないと危険かもしれないんだ。
他にもある!レジオネラ菌の潜伏場所
設備・機器 | 危険性 |
---|---|
家庭用加湿器 | 水の交換が不十分な場合、菌が繁殖 |
シャワーヘッド | 湯が配管に残りやすく、ぬるい環境で菌が発生 |
ジャグジー・循環風呂 | 水が何度も使い回され、条件が整いやすい |
給湯器の配管 | 長期間掃除していないと繁殖源に |
ウォーターサーバーのタンク | 内部の温度変化・水滴が溜まりやすい部分に菌が増殖することも |
対策方法
対策 | 内容 |
---|---|
定期的な高温洗浄 | 70℃以上のお湯で殺菌(10分以上) |
塩素・除菌剤の適正使用 | 水道基準では 0.1~0.4mg/L の遊離残留塩素が推奨 |
フィルター掃除 | 最低でも月1回、できれば週1回 |
水の入れ替え | 滞留させない。加湿器やタンクは毎日洗う・乾かすこと |
水の見た目に安心しない | 透明でも菌は見えないため、油断せず衛生意識を持つ |



え!安心のためにウォーターサーバーを使ってるのに!



そう。だから月々の値段だけじゃなくて、ちゃんとメンテナンスしてくれるのか、殺菌するための機能があるのかもすごく大事なんだよ。



浄水だから安心とか、ウォーターサーバーだからとかじゃなくて、やっぱりよく調べないといけないんだね。



うん、水は見えない敵との戦いでもあるんだよ。だからこそ管理と意識がとっても大切なんだ!
まとめ
「水=安全」ではなく、「水=管理が命」
大阪万博のような大規模イベントでも、たった一つの管理ミスで健康被害のリスクが高まることが明らかになりました。
水は透明で無臭でも、見えない細菌が潜んでいることがあります。
家庭でも会社でも公共施設でも、「水の安全=日常の衛生管理」によって守られています。